ネガティブな幻想の正体
あなたは、この世界において「客人」であり、非難したり変更をつけ加えたりする権利を何に対しても持っていない。
好むと好まざるとにかかわらず、すべてを受け入れなければならない。
もしあなたがゲームの規則を受け入れ、極端に走ろうとしないのであれば、あなたにはこの世界にあるものすべてを選択することが許される。
私たちには選択する権利が与えられている。
問題は、私たちがそれをうまく行使できないという点だけである。
★前提
あなたが、幸福な選択をする権利をうまく行使できないようにするために、あなたにしつこくネガティブな幻想を見せているのは、「振り子」である。
誰もが様々な何らかのグループや組織に「仕えている」。家族、クラブ、学校、企業、政党、国家などである。
同じ方向でものごとを考える人々の集まりは、「エネルギー情報体」をつくる。
これを「振り子」と呼ぶことにする。
■「振り子」の誕生
各生命体は、自らがエネルギー単位であり、基本的には「振り子」である。
こうしたエネルギー単位としての「振り子」が集まり、グループとしての「振り子」ができあがり、自分の信奉者たちをつなぎとめ、新たな信奉者を獲得するための決まりを定める。
信奉者たちが自分達のエネルギーを与えるようになると、「振り子」は大きくゆれ動くようになり、自らの決まりによってひとりでに成長を遂げていき、人々は知らないうちに「振り子」の利益のために行動する。
「振り子」は、自分の信奉者たち、すなわち問題にからめ捕られた人々を介したり、生き物以外を介したりして、行動することができる。
■「振り子」の目的
どの「振り子」も本来は破壊的であり、自分の信奉者たちのエネルギーを奪い取り、彼らを支配しようとする。
「振り子」にとっては各々の信奉者の運命などどうでもよいというところに、「振り子」の破壊性が現れている。
「振り子」の目的はただ一つ、なるべく多くの信奉者のエネルギーを獲得することであり、信奉者の利益につながるかどうかなどには関心がない。
信奉者がいなくなったら、「振り子」の振動は止まり、死滅してしまうから、その者の思考を占領することができるなら、どんな手段を使おうがかまわない。
■「振り子」の特徴
・自分の信奉者たちのエネルギーを受け取り、それによって揺幅を増大させる。
・より多くのエネルギーを受け取ろうとして、できるだけ多くの信奉者を自分に惹きつけようとする。
・自分の信奉者たちのグループをほかのすべてのグループと対立させる。
・信奉者になりたくない者なら誰であれ攻撃的に非難し、自分の側に引き入れるか、無力化するか、または排除しようとする。
・より多くの信奉者を獲得するために、上品で魅力的な仮面をかぶり、高尚な目標を掲げて装い、人々の感情を掻き立てる。
■「振り子」の手口
「振り子」にとっての一番の関心事は、その者の「思考」を占領することにあり、人の痛いところを突いたり傷つけたりすることにある。
あなたのエネルギーを取り込もうとして「振り子」が最も好んで使う方法のひとつが平静を失わせるというものであり、平静を失ったあなたは「振り子」の周波数で「ゆれ動くこと」をはじめ、それによって「振り子」をゆさぶる。
「振り子」があなたを引っ張ってびくりとさせる一番太い糸は恐怖である。あなたが何を恐れているかには意味がない。
ほかには不安や罪悪感やコンプレックス、正義感、自尊心、虚栄心、名誉心、愛情、反感、貪欲さ、気前よさ、好奇心、興味、飢餓感などである。
さて、あなたが生まれたこの世界には、あなたをネガティブな「思考」に集中させ、自らの生存と繁栄のためにエネルギーを吸い取ろうとする、ものすごい数の「振り子」が存在する。
もしあなたの「思考」が、ある「感情」を繰り返すようなら、思考エネルギーが一定の周波数に固定されているため、あなたは「振り子」に乗っ取られた状態にあり、然るべき人生ラインへと移動することになる。
そして移動先の人生ラインでは、「感情」がそのように固定される対象がたっぷり転がっている。
「振り子」と闘うのは無駄なことである。「振り子」と闘うことは、すなわち、「振り子」に自分のエネルギーを与えることだから。
「振り子」に打ち勝つことのできるのは、ほかの「振り子」だけである。ひとりの人間と「振り子」との決闘では、批判した人間の方が必ず敗北する。
一番大事なことは、「振り子」との戦いを拒絶することである。
あなたは、「振り子」から身をかわすか、「振り子」を手なずけることによって、破壊的「振り子」の影響下から脱出することができる。
★「振り子」から身をかわす
「振り子」と縁を切るためには、受け入れなければならない。
「受け入れる」とは、自分の中に取り入れるということではなく、生存する権利を認めた上で無関心な態度でそばを通り過ぎるということ。
あなたが「振り子」の生存権を認めたならば、あなたには「振り子」から立ち去ってその影響を受けないでいる権利が生じる。
穏やかな気持ちで、「振り子」を仕方のないもの、避けることのできない悪として認めた後で、そっと立ち去る。「振り子」に対して、空っぽになること。
人生から放り出すということは、敬遠する(猛然と逃れようとする)ことではなく、無視することである。
もしあなたが「振り子」を無視したら、「振り子」はあなたをそっとしておき、ほかの者に標的を切り替える。
無視しようとしてもうまくいかないときは、「振り子」とのゲームに参加するふりをしてある程度の時間一緒に進み、そうした後で解き放す。
「振り子」からの第一撃に対しては逆らわずに受けて、如才なく退くか、またはその動きをあなたにとって必要な方向へと気負わずに送り出してやること。
★「振り子」を手なずける
「振り子」を無視することも、「振り子」から立ち去ることも不可能な場合、「振り子」と共振しない周波数を放射すること。
事件展開の筋書きが読める状況に遭遇したら、何かしらシナリオに書いてないことをやってみること。
「振り子」の周波数とあなたの周波数が大きく異なるものになれば、「振り子」と同調しなくなり、「振り子」のリズムを狂わせることになる。
不快なことにわざとらしい情熱を示してもよいし、愚かとも思えるほどの歓喜で迎えることもできる。
恐怖を自信に、落胆を情熱に、憤懣を無関心に、立腹を喜びに、わざと摩り替えてみるゲームをしてみよう。
「振り子」の沈静化には、ユーモアの精神や想像力が役立つこともある。
いまいましい状況に陥ったときには必ず、「振り子」があなたをつかみ寄せようとしていることを思い出すよう学習すること。
「思い出す」という習慣は、不断の実践によって作られる。
*
「振り子」からの解放へ
あなたの魂は、希望と信頼に満ち満ちて、この世界にやってきた。
あなたの魂は、喜びを求めて、この世界にやってきた。
ところが、やってきた魂はすぐに服従させられ、こう吹き込まれてしまった。
「この世界では誰も魂の到来を待ち望んではおらず、楽しいことは何もなく、パンひとかけらのために辛くて汚れた仕事をしなければならないのだ。
富める者には富める者なりの別の問題がある。富める者も貧しいものに劣らず苦しむのだよ。」と。
あなたの魂は、苦しむためにこの『物質世界』にやってきたのではない。
しかし、魂は自らの能力を発揮できずに閉じ込められることになった。
あなたが、幸福な選択をする権利をうまく行使できないようにするために、あなたにしつこくネガティブな幻想を見せはじめたのは、
「振り子」と呼ぶ「エネルギーの情報体」であった。
(「ネガティブな幻想の正体」参照)
「振り子」は、人間集団の全体的な想念や行動によって産み出される。
同じ方向でものごとを考える人々の集まりは、「エネルギー情報体」をつくり、自らの決まりによってひとりでに成長し、歩み始める。
それぞれの「振り子」は、その者の「思考」を占領し、人の痛いところを突いたり傷つけたりして、その者のエネルギーを自らに取り込むことにより生き延びていた。
人は「振り子」からの挑発に無意識に反応する。
人は機械的に、不安、恐怖、いらだちなどに屈し、習慣的に不満や怨みを口にし、いとも簡単に憂鬱にとらわれ、障害によって全身を緊張させる。
魂は破壊的な「振り子」の言いなりになるべきではないとあなたに訴えた。
「振り子」から解放されることを望み、あなたが最も素晴らしいものに値するということを、つねにあなたに思い出させようとした。
もし誰かから、あなたはほかの誰かか、何かの幸せのために苦労する義務があると吹き込まれても、信じてはいけない。
もしこの世界にあるすべては、粘り強い努力によって獲得されることを、理路整然と説明されても、信じてはいけない。
もし日の当たる場所を求めての過酷な闘いを押しつけられそうになっても、信じてはいけない。
もし身のほどをわきまえるようにと言われても、信じてはいけない。
「振り子」にとっては人々を支配下に置いておくことが有益なのだ。
「振り子」は自分の信奉者たちを自分の意志に服従させ、自分の利益のために思考させたり行動させたりする。
人々が、不満、いらだち、怒り、不安、恐怖などの感情を表したり、「振り子」どうしの闘いに参加したりすると、「振り子」はエネルギーを受けとって大きく揺れ動くことに成功する。
「振り子」の支配権は強力ではあるが、もしあなたがあなた自身のシナリオを選択・決定するという自分の権利を意識して行使すれば、「振り子」は邪魔することができなくなる。
あなたとは縁のない「振り子」のための仕事に一生を捧げるか、それとも自分の喜びのために生きるか、あなたが決心するだけの話なのだ。
もしあなたが喜びを得る方を選択するのなら、あなたの自由を拘束している「振り子」から解放され、あなたの目的とあなたの扉を見つけなくてはならない。
あなたの目的へと続く道には高い壁がそびえ立っているという説明をすれば、あなたはいとも簡単に信じてしまうだろう。
しかし目を覚まして幻影を振りはらおう。
もしあなたが意識して自分の権利を行使すれば、ゲームはあなたの決まりに従って進むことになる。
あなたには最も素晴らしいものを受け取るだけの価値があり、心から望むものはすべて達成できるのだ。
そうすることを、誰もあなたに禁じてはいない。
*
ゲームへの挑戦状
いまいましい状況に陥ったときには必ず、「振り子」があなたをつかみ寄せようとしていることを思い出すよう学習すること。
もしあなたが「空っぽ」の状態なら、「振り子」はあなたにつかみかかることができない。
もしあなたがゲームの意味を認識しているならば、「振り子」はあなたにシナリオを押しつけることはできない。
しかし、「振り子」はそんなに簡単にはあなたを放っておいてはくれないことを覚悟しておこう。
ルールを受け入れ、所有する決意があなたに芽生えてきたとたん、「振り子」はあなたの可能性が限られていることを思い知らせる状況を設定する。
自分がゲームのシナリオを選択・決定することはできるのだとあなたが感じ始めたとたん、「振り子」はあなたの計画をたたき壊しにかかる。
あなたが安らぎや自信を感じ始めたとたん、「振り子」はあなたの感情を刺激しにかかる。
挑発にくじけたり、自分のバランスを崩したりしてはいけない。
このゲームであなたの可能性を限定するのは、自分自身の意図だけだ。
そのゲームは残酷であり、人間の弱みにつけ込むように作られている。
しかしゲームの決まりを知っているという意識によって、あなたは力を得ることになる。
「振り子」からの最初の揺さぶりを「問題」に変えてしまうかどうかは、あなた自身で決められるのだと念を押そう。
これは状況をコントロールするための第一の条件である。
あらゆる複雑な問題には、簡単な解決方法があり、問題を生み出した「振り子」が、それを認識することを邪魔している。
「振り子」にとってはエネルギー放射の周波数を固定してくれることが必要だから、問題が複雑であることをあなたに信じ込ませることが手っ取り早いのだ。
独創的で直感的な解決策は、その人が「振り子」から解放され、別の方向で思考する自由を手に入れたときに、初めて思い浮かぶ。
簡単な解決方法が常に存在することをまず思い出し、あなたを巻き込もうとしている厄介そうなものを受け入れてはいけない。
発生した問題への習慣化している対処方法を、それと正反対のやり方に変えるべきである。
あなたの手をつかんで迷宮へ引き入れたがっているものがいることを肝に銘じておき、問題があるからといって恐れたりひるんだり、不安になったり、狼狽したりしてはならない。
問題の解決にあたっては、まずリラックスして解決することについての恐怖感や不安感が少しでもあれば払拭し、思考を止め空っぽの状態を思い浮かべる。
どの問題に対しても、克服すべき障害としてではなく、通り過ぎる必要のある道の一部として臨み、問題に対しては「空っぽ」の状態でいること。
人生がどのように良い方向へ変わっていくのかをじっくり眺め、ごく小さな喜びでもよいからしっかりとつかみ、あらゆるところで好ましい兆しを探し求めること。
悪いニュースは遮断し、良いニュースのための窓を開けておこう。
祭日の状態を思い出し、祭の日の感覚を習慣とし、自分の運命をコントロールすることを一瞬たりとも忘れないこと。
達成できなかったことなどは考えないで、これからやり遂げたいことを考えるようにする。
終わり良ければ、すべて良し。あなたの世界のどんな現象も喜ぼう。
そうすればあなたのいる世界は楽園に変わる。
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